質問:将棋の終盤力を鍛える方法は?
結論から話します。
答え:詰将棋を解く、囲いの崩し方&受けの手筋を覚える
です。では、詳しい話をしていきますね。
終盤力の強化に必要なもの
将棋の終盤力を鍛えるためにも、まずは終盤に求められる力を知っておきましょう。
一般的に将棋の終盤に求められるのは、下記のような能力です。
- 詰みを読む力
- 寄せのスピード
- 受けの上手さ
正確に相手の王将を詰めるためには詰みを読む力。詰み・必至の段階に素早くもっていくには寄せのスピード。逆に相手からの厳しい寄せを防ぐには受けの上手さが必要になります。
終盤力の強化には、この「詰みを読む力」「寄せのスピード」「受けの上手さ」をバランスよく鍛えていきましょう。
終盤力の鍛え方
詰将棋を解く(詰みを読む力)
終盤力の強化に必要な詰みを読む力を鍛えるには詰将棋を解きましょう。
詰将棋を繰り返し解くことで、詰みの手順を正確に読む力や詰み筋を探す力が鍛えられるので、間違いなく終盤力の向上につながります。
よく終盤力を上げるには詰将棋を解け!といわれていますが、実際その通りです。
囲いの崩し方を覚える(寄せのスピード)
相手の王将を素早く寄せるには囲いの崩し方を知っておきましょう。
美濃や矢倉といった有名な囲いの崩し方を知っておくと、寄せのスピードは間違いなく上がります。
例えば美濃囲いを参考にして説明すると、
上画像のような局面で、美濃囲いの崩し方が分かっていると、
このように素早く寄せれるようになります。
もちろん相手から先に受けられたりしますが、囲いの弱点となる急所を知っておくだけでも、寄せのスピードは格段に違ってくるでしょう。
受けの手筋を覚える(受けの上手さ)
受けが上手くなるには受けの手筋を覚えておきましょう。
相手の寄せを遅らせる受けの手筋を覚えておくと、終盤の競り合いに強くなります。
例えば上の画像のような局面で、
このように単に▲4六銀打というように受けるのではなく、
一度▲4六歩と突いて、△同角と取らせて▲4七金と受けるような手が受けの手筋です。
前者と比較すると、後者は相手の角をはじきつつ受けているので、一手分の特になります。
お互いの実力が拮抗していると、このような終盤の一手差で勝敗が決まることも多々あります。その一手差で勝利するためにもぜひ受けの手筋を覚えておきましょう。
実戦編:自分より少し強い相手と戦う
実戦で終盤力を鍛えるには、自分より少し強い相手と戦いましょう。
というのも、接戦になった終盤から得られる経験値が大きいからです。
できれば僅差で負けている状況が望ましい
自分が僅差で負けている終盤を想像してください。
誰でも「なんとか巻き返してやろう」という気持ちになると思います。
これが結構大事で、自然と終盤で最善手を考えるようになります。
- 明らかに有利な局面
- とても巻き返せない状況
上記の状況、どちらも良くないです。
前者は余裕から指し手が甘くなる。後者は、そもそもやる気がなくなります。
なので、自分より少し強い相手と戦うのが終盤力を鍛えるのにベストです。
初段なら二段と、二段なら三段と戦う
具体的にいうと、初段なら二段と、二段なら三段と積極的に対戦しましょう。
きっと、少し負けている状態で、終盤に入る対局が多くなるはずです。
でも、その状況は実戦で終盤力を鍛えるには絶好のチャンスになります。
不利な局面からどういった手を指せば逆転できるかじっくり考えながら戦ってみてください。
持ち時間はある程度長くとろう
オンライン対戦によくあるパターンですが、持ち時間が少なすぎるのはマイナスです。
理由は、終盤の手をじっくり考える暇がなくなるから。
なので、制限時間はなるべく多く取れる対戦形式を選びましょう。
個人的には将棋道場がおすすめです。僕自身もよく通っていました。
終わりに:終盤の考え方も大事です
終盤力を上げるには終盤の考え方も大事です。
将棋の終盤の基本は詰み・必至・寄せの段階に分けられますが、詰みを探して詰みが無ければ必死を考える、必死が無ければ寄せを考えるというように、終盤が現状どの段階にあるのか把握しながらそれに合った手を探していきましょう。